Orion Pictures:
Taro is a Varanus komodoensis.

諸事情でタイ行きをまたしてもキャンセルせねばならなかったので、かねてより見たかったコモドオオトカゲのタロウを見に名古屋市東山動植物園へ行くことにした。

本種はインドネシアのコモド島、リンチャ島、フローレス島など限られた地域に分布する、現生する最大のオオトカゲであり、国際自然保護連合(IUCN)によって「危急種(Vulnerable)」に分類されている。
東山動植物園おける展示施設は、コモドオオトカゲの生態的ニーズに即した設計がなされており、乾燥帯を模した地形構成や温湿度の管理により、自然に近い形での行動観察が可能である。展示個体の行動には、日光浴、捕食行動、匂いによる探索など、野生下での典型的な生態行動が認められ、来園者に対して高い教育的価値を有している。(chatGPTによる)

Varanus komodoensis

私がタロウの飼育展示前に到着した際、彼はゆったりと日光浴をしているようだった。
開園して20分ほどしか経っていない時間だが、既に4、5組の観光客が熱心にスマホを向けていた。
彼はあちらを見たりこちらを見たり、手足を動かして姿勢を変えたりと、見ていて飽きがこない。
時折、瞬きなのかゆっくりと目を閉じたりする様子は実に愛らしいく、思わず笑みが出る。
側面から見るとわりとシュッとしていてトカゲだなという印象を強く感じるが、正面から見たらボールパイソンっぽい顔立ちなのは、栄養状態が良いからなのだろうか、それとも個体差なのだろうか、等とりとめもないことを考えつつ、十分に堪能して園内を見て回ることにする。

園内は広く、面積は約60ヘクタールに及び、動物園の他、植物園エリア・遊園地エリア・東山スカイタワーがある。
園内マップを片手に、大声を上げ続けているフクロテナガザルあたりから、ぐるっと動物園エリア内を見て回る。
外に出ては引っ込むことを繰り返してるシロクマと、それを写真に収めてやろうと、一眼レフを構えて微動だにしないお父さんの静かなる戦いなども見つつ、およそ2時間半ほど園内を堪能し、再びタロウを見に行き、帰路につくことにした。

前日から名古屋入りし、居心地のよいダイニングバーで美味しい鴨肉とワインをいただいたり、店員さんや他のお客さんと楽しく話したり、久しぶりに一人でぶらぶらとした良い旅行だった。
現在誘致交渉中のタロウの嫁が来園した暁には、ぜひともまた訪れたいと思う。