「製本様式の一種。糸綴じした中身を丸み出しせずに仮固め・化粧裁ちして,その見返しを表紙で四方を折りたたんでくるみ仕上げする装丁様式。小口の三方にチリを設ける。本文の三方を断裁する場合と折ったままの場合がある。」
日本印刷産業連合会 印刷用語集より
写真は1929年にフランスで出版された詩集です。天がカットされていません。ペーパーナイフで切りながら読むのです。フランス装は仮装本ともいい、この後、自分の好みに装丁し直すので、革装の堅牢な豪華本にすることが多いようです。それをフランス語でルリユール(relieur)といいます。
この詩集、実は限定本で製本用紙の異なる数種類のものを同時に刊行しています。日本の奥付の所にその用紙と発行部数が記されています。写真のものはその中では一番廉価で発行部数が多いものです。(Y)