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椿山荘の鯉のぼり

最近都会では大きな鯉のぼりを見かけることが少なくなりました。

もともと日本には将軍に男の子が生まれると幟(のぼり)を立てて祝う習慣があり、それが武家に広がり端午の節句には幟を立てて鎧兜を飾るのが習わしでした。その後江戸の町人のあいだにも鯉のぼりが揚げられるようになりました。江戸時代に誕生した鯉のぼりは初めは黒の真鯉(お父さん)のみでしたが、昭和に入り緋鯉(お母さん)やら青(長男)や緑(次男)等家族観の変化により子鯉が添えられるようになりました。

鯉のぼりは中国では登竜門、日本では鯉の滝登りとして有名な伝説に由来しています。 中国では黄河上流に竜門という激流が連なる滝があり、そこを登りきった鯉は霊力が宿って龍になる言われ、龍は皇帝の象徴でもあることから、とても縁起の良いものとされました。いずれにしても人生の難関を鯉のように突破して我が子には立身出世してほしいという願いが込められているのでしょうね。GWに向けて五月晴れの青空に元気に泳ぐ鯉のぼりを楽しみたいですね。